猫といねむり。

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猫に「うるおい療法」
2008/09/18 12:40

数年前、大学病院の治療で寛解した猫さん(故猫)に生じた、好酸球性肉芽腫のちいさな再発に試してみました。患部は後脚(片側)のくるぶし[足根骨]内側付近です。ステロイドの内服を最低用量で数日間おこない肉芽腫自体は治りつつありました。それにもかかわらず、彼女が肉芽腫のあった部分を舐め壊してしまうため、傷口生じ、悪化しました。

そこで、傷の治癒を促進させ、かつ、その治癒を猫さんに邪魔されないように湿潤療法--いわゆる「うるおい療法」を試してみました。

 →☆詳細:新しい創傷治療夏井睦医師
   ‥「うるおい療法(湿潤療法)」ってなに?というかたはご一読ください。


●猫に湿潤療法をするときの注意

傷を触ることのないようにと包帯を巻いても、元気な猫さんの場合、自分で無理矢理取ろうとしてしまいがちです。眼の行き届かない時間や場所で包帯を無理矢理取ろうとして、その結果、傷を新たに作ってしまうことになったり、治りかけの傷を悪化させてしまう危険があります。

そこで包帯を巻くときには猫さんがむしり取らないようにしつつ、血行を圧迫してしまわないようにする必要があります

私自身は、当初の施術を整形外科が専門の獣医師(PennHIP認定医)の在籍する動物病院にて行いました(※施術した動物病院は下記の獣医師リストに当時も現在も掲載はありません)。幸いだったのは、@ 初診にもかかわらず私の提案に先生が耳を傾けてくださったこと、A 先生ご自身もすでに湿潤療法をご存じだったこと、B 道具が揃っていたことです。傷は1週間ほどで完治しました(毛が生えそろうまで包帯は巻きました)。

 →☆参照:PennHIP Referral Veterinarians WorldwidePennHIP
      ‥PennHIP認定医(獣医師)のリスト(英語)。
       JAPANはうえから3/5くらいのところ。


以下は当時参考にしたサイト様と利用した道具です(※施術当時@数年前にはデジタルカメラを所有しておらず記録写真がありません)。

なお、この記事は、自分で動ける(自分で包帯を無理矢理外してしまう)猫さんに関するものです。自分で動けない猫さんや、自分の力で寝返りをうつことができないことで床擦れができてしまった猫さんに湿潤療法をお考えの場合は、拙記事よりも下記サイト様の治療例が参考になると思います。

 →★参照:動物病院エル・ファーロ(東京都大田区下丸子)
   ‥→blog山本剛和獣医師
   ・創傷治療について
   ・動物の傷を湿潤療法(うるおい療法)で 治療している獣医師のリスト


[ 利用した道具 ]

白色ワセリンと粘着包帯以外は、施術していただいた動物病院にて購入しました。後述のように被膜剤の「ZNC」は現在「プラスモイスト」に変わっています。

なお、閉鎖期間(被膜剤の交換時期)、傷口の洗浄方法と間隔、利用する薬剤、包帯の巻き方などは、傷口の部位や状態、猫さんの性質や体格によって異なります。湿潤療法をご依頼になる動物病院または獣医師に詳しくおたずねください。


●被膜剤(ドレッシング材)

患部に直接あてて使います。創傷面に浸出液を保持する素材です。
傷にひっつかないので剥がすときに痛みを伴いません。

↓ ZNC ↓
ZNC
ロールから必要な分量を切り取ったもの。


●包帯

被膜剤を患部に固定するため、被膜剤のうえから包帯(@A)を巻きます。

@ギブス用包帯(オルテックス)は、A粘着包帯/自着包帯による固定が圧迫的にならないよう、猫さんの身体とAの粘着包帯とのあいだに空間を作るために巻くものです。

A粘着包帯は固定するために巻きます。動きのある猫さんの場合は、Aの端部分が直接身体にあたってしまうと、動きによってはAの端が身体に食い込み、思わぬ傷をつくる原因にもなります。そこで、Aの包帯を巻くときには、一番外側部分(端部分)は@のオルテックスがすこしはみ出るように(=Aが直接猫さんの身体に触れないように)工夫して巻きます。

肢の関節付近に包帯を巻く場合は、関節の動きを滑らかであるように、包帯を巻いたあと関節をしっかりと動かして動きに無理がないか確かめる必要があります。

↓ @ギブス用包帯(オルテックス) ↓
オルテックス
血行を絶対に圧迫しないようにふんわりと巻きます。
このうえを Aくっつく包帯(粘着包帯/自着包帯) で巻きます。

↓ 愛用していた「くっつく包帯」↓



A粘着包帯/自着包帯は、包帯どうしに自着性がありますので、包帯面のみによる固定が可能です(どこから剥がすか‥目を凝らす必要があるときもあります)。包帯以外のもの--@のギブス用の包帯や猫さんの毛--にはくっつきません。洗濯すると自着性が失われますので使い捨てです。


●湿潤環境の維持

傷の状態によっては被膜剤を患部にあてるまえに白色ワセリンなどを軽く塗って湿潤環境を作ることもあります。これは必須ではなく「場合に応じて」の利用です。なお、床擦れができてしまった場合などには専用の治療剤(例:「フィブラストスプレー」(成分名トラフェルミン)など)を使うことがあります。

↓ 白色ワセリン ↓
白色ワセリン
50gで300円前後@薬局にて購入可能。


[ 道具の入手 ]

● ZNCのような被膜剤はどこで買えるの?

 ◆ZNC 改め プラスモイスト

現在ZNCは入手不可です。ZNCを改良後、現在は「プラスモイスト」になっています。扱いのある調剤薬局様や動物病院、インターネットにて購入可能です。

 →☆詳細:プラスモイストについて新しい創傷治療

 @株式会社瑞光メディカル
  ・取り扱い薬局一覧
  ・取り扱い代理店一覧
  ‥医療機関向けは種類と枚数が複数あります(詳細)。
  
 @松吉医科器械株式会社
  ・アレルギービズショップ | プラスモイスト
   ‥インターネット販売。
    125mm×125mm(3枚)で1,155円 (税込)。385円/枚。 
    200mm×250mm(3枚)で3,360円 (税込)。1120円/枚。


 ◆デュオアクティブ?

「デュオアクティブ?」シリーズブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)も小動物(犬猫さん)に使われています。プラスモイストよりも高額です。扱いのある動物病院または調剤薬局様にて購入可能です。

 →☆参照:デュオアクティブET:10枚入/10×10cm
      ‥16,065円(税込)。約1,600円/枚。
      @三牧ファミリー薬局


●そのほかのもの

ギブス用の包帯と粘着包帯/自着包帯(動物用)は扱いのある動物病院などで購入可能です。そのほかのものは普通の薬局で購入可能です。

 ↓ 粘着包帯(動物用)↓
 



[価格比較@楽天]

 *オルテックス
 *粘着包帯/自着包帯(ヒト用)
 *粘着包帯/自着包帯(動物用)
 *日局白色ワセリン





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