猫といねむり。

: 猫と暮らす毎日の備忘録 :

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自宅で猫の尿検査

猫の尿検査を自宅でする場合、人間の尿検査紙をそのまま利用することができます。ただし各製品の適応外の利用方法であることを常にご注意ください。検査方法、検査頻度、検査結果に対する対処法ついては、かかりつけの獣医さんにご相談のうえ、よく話し合ってお決めください。

自宅での尿検査については「家庭での尿検査のすすめ」(人間用)も参考になります。


●メリットはなに?

猫の尿は体調を把握する指標になります。動物病院でも慢性腎不全や膀胱炎など各種疾患の顕著をつかんだりするための検査項目にもなっています。

 →☆参照:猫が慢性腎不全と診断されたら携帯版


 ◆検査による身体への直接的な負担がない

動物病院に猫を連れて行って尿を採取する場合、言葉が通じないので、猫の身体に負担をかける必要があります。猫の膀胱を身体の外から手指で圧迫しての強制排尿や尿管にカテーテルを挿入したり、膀胱に穿刺をしたり、腎臓を生検したりして採取する侵襲的な手段が採られます。

これに対して、自宅での検査は猫の身体に対する直接的な負担がありません猫が排尿するときに検査紙を尿に直接かけ流して行う、あるいは「おたま」や紙皿などの容器、裏返したペットシーツなどに溜めた尿に検査紙を浸けて行う方法を採ります。


 ◆身体の異変をすこしは早めに気づくことができる(かもしれない)

自宅での排尿チェックが習慣になると、排尿時の行動・尿の色の変化・1日の回数と量を間近に観察する機会が確実に増えます。検査値にとらわれずに「いつもと違うな」という観察眼を養うことができます。

検査紙で異常をつかみやすいのは尿糖の有無です。

一時的な興奮で血糖値があがりやすい特性をもつ猫の糖尿病の端緒は、血糖値のみでは掴みにくいものです。これに対して猫の尿糖は持続的に一定以上の高血糖が続いたときに生じますので、端緒をつかむのに役立ちます。

  →☆参照:犬とは違う?猫の糖尿病
    @+獣医のペット病院裏話(ビーグル獣医さん)
    ‥猫の糖尿病が「難しい」理由を分かりやすい言葉で書かれています。


とりわけ、ステロイドなど薬剤による医原性の糖尿病などの副作用がご心配な場合には、自宅で尿糖チェックをこまめにすることで安心感を得ることができるかもしれません。

 →☆参照:猫とステロイド携帯版


もっとも糖尿病に罹患したことが明らかになって以降は自宅での尿糖チェックは補助的なものとなります。「家庭での尿糖検査では、血液グルコース値との時差、残尿の問題、低血糖値の出現の未感知等の問題で不十分のことが多い」からです。動物病院での血糖管理および「家庭での正確かつ迅速な血糖モニターリング」によって「高グルコースならびに低グルコースのリスクを回避」する必要があります。*1

このほかの項目では検査紙の結果は大凡(おおおよそ)のものとなります。

蛋白持続的に1000mg/dl(++++)以上尿中に漏出することがあると、猫の内臓や体調に異変の生じている可能性があることが分かります。尿のpHアルカリに傾きすぎる(pHの数値が8以上と大きくなる)と、猫の膀胱周辺が細菌の繁殖しやすい環境にあることが分かります。

いずれの場合も速やかにかかりつけの動物病院にて再度の尿検査を含めた各種の検査を必要に応じて行うことで、早めの対処が可能となり、内臓や体調の異変の原因を探ること、それに応じた治療を行うことができるかもしれません。


●検査紙を使うときの注意事項は?

膀胱穿刺や腎生検による結果に比べると、検査紙による結果は不確定な要素が多く含まれています。とりわけ検査紙が吸湿により劣化することに注意しなければなりません。そこで、できる限り正確な結果に近づけるために、下記を心がけます。

 ・検査紙を湿気から守る
  ▷検査紙の入っている容器は検査時のみ開ける。
  ▷検査紙を取り出したらすぐに容器のフタをしっかり閉める

 ・検査紙の検知精度を低くしない
  ▷検査紙の検知部分に手を触れない
  ▷必ずそのまま一枚で使う


●どんな製品があるの?

各社にてさまざまな製品が製造・販売されています。そのなかでも比較的入手しやすいものを下記にご紹介します。

 →☆参照:尿検査紙三牧ファミリー薬局


 ◆塩野義製薬

普通の薬局にて購入可能な場合があり入手しやすいです。下記参照先に使い方が詳しく書かれています。容器に溜めた尿に浸す検査方法をみるとスティックが(ウロペーパーのlongタイプに比べると)やや短めかもしれません。

 →☆参照:テス・テープA塩野義製薬



 [価格比較@楽天]

  *テス・テープA‥尿糖。30枚で1000円前後。


 ◆テルモ株式会社

普通の薬局にて購入することが可能なものがあります。入手しやすいです。

 →☆参照:尿検査紙テルモ株式会社

私自身も当初は尿糖のみを検査する新ウリエースGaを利用していました。尿糖に加えて尿蛋白も同時に検査できるBTタイプや尿糖や尿蛋白にくわえて尿潜血も検査できるKcタイプもあります。




 [価格比較@楽天]

  *Ga‥尿糖。10枚600円超、30枚800円前後、50枚1000円前後。
  *BT‥尿糖+尿蛋白
  *Kc‥尿糖+尿蛋白+潜血


 ◆栄研化学株式会社

製品の種類が多いのは栄研化学株式会社のウロペーパーです。

1項目(G:ブドウ糖、K:ケトン体など)から10項目(U:ウロピリノーゲン、H:潜血、A:蛋白質、G:ブドウ糖、K:ケトン体、B:ピリルビン、N:亜硝酸塩、S:比重、L:白血球、pH:pH)まで幅広くあります。

 →☆参照:体外診断用医薬品栄研化学株式会社

↓ 添付の説明書(一部) ↓
ウロペーパー識別番号



調剤薬局での購入(または取寄)や動物病院での購入(または取寄)により入手します。蛋白・尿糖・潜血のほかにも調べたい項目(Ph、白血球、尿比重など)があるときは、便利です。

↓ [ウロペーパーIII‘栄研’A,G,pH]100枚入り ↓
ウロペーパー


 [価格比較@楽天]

  *ウロペーパー

体外診断用医薬品に希望小売価格の記載あり。これによると尿糖のみの「ハイテスパーG‘栄研’100枚入 1,200円」、尿糖とpHの「E-UR22 G ウロペーパーIII‘栄研’G,pH 100枚入 900円」となっています。


 ◆バイエル薬品

検査項目を専門的に絞り込んだ製品のため、他社製に比べるとやや高額です。ダイアスティックス(尿糖)とケトダイアスティックス(尿糖とケトン体)の2種類です。

 →☆参照:尿検査試験紙バイエル薬品 ダイアベディスケア事業部

 
左:ダイアスティックス 右:ケトダイアスティックス

 [価格比較@楽天]

  *ダイアスティックス‥尿糖。50枚で約1200円、100枚で約2000円。
  *ケトダイアスティックス‥尿糖+ケトン体


●自宅採尿後、検査を病院で

自宅で採った尿を動物病院に持って行って検査してもらうことも可能です。とくに結晶の有無を確認したり尿の比重を正確に計るためには検査紙ではなく、顕微鏡と比重計を使って専門家に行っていただくことが望ましいです。

 ‥→ [2012-10-27]ポケット犬猫尿比重屈折計 PAL 携帯版]【老猫の生活NEW!


清潔な容器に尿を保管して持ち込むことが必要です。採尿用の専用容器「ウロキャッチャー」(津川洋行)は動物病院にて入手(または購入)可能です(税抜:0~100円)。

 [価格比較@楽天]
 
  *ウロ・キャッチャー

↓ [ ウロキャッチャー ] ↓
ウロキャッチャー


採尿後、元のビニールパックまたは新しいジップロックなどにウロキャッチャーを入れて保管します。動物病院に持ち込むまでに時間がかかる場合は、保管袋にアイスノンを添付したうえで冷蔵保存します。

動物病院にて尿検査の依頼をした場合の検査料は、動物病院によって異なります。詳しくは検査を依頼する動物病院にておたずねください。

 →☆参照;検査料(尿検査)浸透圧尿中物質判定量検査・尿沈査顕微鏡検査
   @ 小動物診療料金の実態調査結果‥日本獣医師会が平成11年に実施。


[注釈]

*1 「動物の糖尿病の維持管理は、糖物病院内での血糖値等の検査と家庭での尿糖検査で行われることが多い。しかし、家庭での尿糖検査では、血液グルコース値との時差、残尿の問題、低血糖値の出現の未感知等の問題で不十分のことが多い。‥動物の糖尿病において家庭での正確かつ迅速な血糖モニターリングは、高グルコースならびに低グルコースのリスクを回避するだけではなく、飼い主の安心が得られると考える。」左向敏紀, 馬渕剛, 森昭博, 本池俊仁, 水谷尚, 廣瀬昶「犬と猫における簡易血糖測定器の検討」動物臨床医学16(3)77-81,2007[html][PDF]引用は78頁。


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[猫の糖尿病について参考になるページ]


Mking's Annex ‥→blog
 @松木直章准教授東京大学大学院獣医学専攻獣医臨床病理学教室
 ‥東大附属家畜病院の学生・研究生向けの「犬と猫の内分泌疾患ハンドブック」[PDF]をdownload可能(現在のバージョンは:2008.4.29版)。blogはハンドブックの補遺。糖尿病や甲状腺機能亢進症に関する事柄をチェックできます。

ハンドブックでは猫の糖尿病についても詳しく書かれています(9~17頁)。猫には稀であるものの「ほとんどはインスリン抵抗性の糖尿病を併発している」クッシング症候群(30~31頁)の記述もあります。猫の医原性糖尿病は多く、ステロイド剤以外の薬剤でも生じ、継続的なインスリン治療が必要となっている(10頁)、「グルココルチコイドとプロゲステロンを長期投与され、糖尿病を発症する猫は非常に多く、残念なこと」(63頁)とのことです。


猫の糖尿病--飼い主のために役に立つ猫の糖尿病の情報--
 @日本ベェツグループ
 ‥「-猫の糖尿病の診断・治療は犬とは違います-
   猫の糖尿病は猫の病気の内でも最も獣医師が迷うむずかしい症例です。」

猫の糖尿病の治療にあたっては、できる限り経験豊富で、円滑なコミュニケーションを心がけてくださる獣医師と協力的にすすめていくことが望ましいことがよく分かります。


●そのほか
猫の去勢と糖尿病の因果関係web魚拓
 @ALL About Profile ペットの医療

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こんにちは、はじめまして。猫の血液検査キットなどは
ないかな?とおもってサーチしていていきあたりました。うちの猫は非常に問題児で精神的にもいろいろとあるため、
病院に連れて行く以外の方法があったら...と考えたのです。
尿検査も、気になっていたので大変参考になりました。
詳しくわかりやすい情報を、どうもありがとうございました。

めんまねえちゃん | URL | 2010年01月22日(Fri)21:11 [EDIT]


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